戦後の日本カメラ市場を支え続けた幻のハーフサイズカメラとは
ハーフサイズカメラは通常のカメラとほとんど機能は変わりありませんが、枚数が多く撮れるという特徴があります。35mmフィルムの1コマ分を半分の大きさにして撮ることで18枚撮りなら36枚もの写真を撮ることが可能です。ハーフサイズとはコマの大きさがハーフサイズである、というところから来ています。ハーフサイズカメラの最初の発売は1912年、アメリカでのことでした。そのハーフサイズカメラが日本で大ブームを巻き起こしたのが1950年代から1960年代です。
1950年代前半から日本では復興の兆しが見え始めました。そして続く60年代で経済成長は更なる勢いを見せていきます。その間に流行ったカメラは二眼レフカメラとハーフサイズカメラです。二眼レフカメラも当時の日本人が頑張れば手に入るようなお値段でしたがハーフサイズカメラはカメラ自体が安いのはもちろんフィルム代の節約にもなるということで大人気でした。
ただし、ハーフサイズカメラは引き伸ばしをするとやはり画質が悪いという特徴もあります。カラー写真が流行りだした頃から画質の悪さは目立ってしまい、引き伸ばし出来ないという問題も起きていました。また、1枚あたりのカラープリント写真の現像料金が格安ではなかったためにハーフサイズカメラで大量の写真を撮っても現像が大変という事実もあります。
そのような流れを受けてハーフサイズカメラは徐々に日本のカメラ市場からは消えていきました。現在でも愛好家が持っていることはありますが一般の店頭などに並んでいることはほとんどありません。ですが、ハーフサイズカメラによってカメラの面白さにはまり、カメラで様々な思い出を残したいと思えるようになったという方はとても多いです。その点でハーフサイズカメラは日本の戦後のカメラ市場を支えた存在といえます。

